最も過酷な子育てをする動物

動物

こんにちは。
今回は、先日NHKテレビでもやっていた、最も過酷な子育てをする動物の話です。
動物と言ってもいろいろな種類がいます。
動物園を想像すればたくさん出てくると思いますが、ゾウやライオン、キリンやクマなどですね。
そのほかには、サイやアナグマ、コンドル、パンダ、コアラ、チンパンジー、ゴリラ、チーター、シマウマなど、いくらでも出てきますね。
しかし、それでも最も過酷な子育てをする動物は入っていません。
さあ、いったいどんな動物なのでしょうか。
答えは、ペンギンです。
でも、ペンギンと言ってもいろいろな種類がいます。
例えば、コウテイペンギン(エンペラーペンギン)、イワトビペンギン、ケープペンギン (アフリカペンギン)、キングペンギン (オウサマペンギン)、アデリーペンギン、フンボルトペンギン、ジェンツーペンギンなどです。
それでは、ここで問題です。この中のペンギンでどのペンギンが過酷な子育てをするぺんぎんなのでしょうか。
ヒントは、南極大陸で子育てをするペンギンです。
そうするとわかる人はわかると思うのですが、南極大陸で子育てをするペンギンはコウテイペンギンとアデリーペンギンの2種しかいないといわれています。
では、コウテイペンギンとアデリーペンギンのどちらが最も過酷な子育てをするペンギンだとおもいますか?
答えは、コウテイペンギンなのです。
それでは、コウテイペンギンのどこが地球上最も過酷なのかと言いますと、ポイントは、寒さと飢えにあります。
まず、先ほども言いましたが、繁殖地は南極大陸になります。
しかし、この南極大陸では基本、子育てをするだけで、食べ物がありません。
コウテイペンギンの繁殖地は南極大陸でも生活の場所は大海の中なのです。
だから、南極大陸で繁殖をしている間は、基本捕食ができていないということになるのです。
それでは、南極大陸の繁殖地から海までどのくらいの距離があるのかというと、50キロ以上と言われています。
ペンギンが50キロも歩いて繁殖地まで行くわけですから、その間もちろん食べ物はありません。
そして、そこからお互いに相手を見つけて、そしてメスが卵を産み、オスが温めるわけです。
卵は氷の上では凍ってしまいますから、オスの両足の上にのせて温めます。
つまり、卵は1つしか温められないわけです。
一回の繁殖で卵ひとつとはとても効率も悪い子育てになります。
そして、卵を産むとメスはやることがなくなりますからまずは海に戻ってエサをとりに行きます。
その間、メスが戻ってくるまでオスはひたすら1つの卵を温め続けるわけですが、その日数が半端なく長いわけです。
オスにしてみれば、海から上がってメスに出会い、そこで両足に卵をのせて温め続けるわけなので、とんでもなく長い月日がたつわけです。
その絶食の日数はざっと100日くらいと言われています。
メスが戻ってくるまでじっと何も食べずに我慢するわけですが、実際は飢えだけでなく、寒さももちろん南極大陸なわけですから半端ないわけです。
具体的にいえば、コウテイペンギンに繁殖は冬に行われるわけですが、南極の冬の気温はマイナス60度にもなるといわれています。
そして、天気が良い日ばかりが続くわけではないので、風が吹くときは、つまり嵐のような日は、風速30メートルもの風が吹くともいわれています。
通常ですと、鳥やその他の哺乳類は巣や洞穴を掘ったりするわけですが、コウテイペンギンの場合は、屋外でずっと立ちっぱなしなのです。
気温はマイナス60度、風速30メートルも吹いていたらとても子育てどころではないと思うのですが、それでもコウテイペンギンのオスは両足に卵をひとつのせて温め続けるわけなのです。
そして、メスがエサを持って帰るまでじっと我慢をするわけですが、ある日ヒナが孵ることがあるそうです。
その場合、ヒナのためのエサがないのですが、それではヒナが死んでしまいます。
それでコウテイペンギンのオスは、自分の食道から分泌物をだして、ヒナのエサとして与えるそうです。
このエサのことをペンギンミルクというそうです。
なんとコウテイペンギンの場合は、オスがミルクを作ることができるのですね。
そして、コウテイペンギンのメスがエサをもって戻ってきたら、ようやくオスは食事に行くことができるわけです。
それでも、エサのある海までは50キロ以上も歩いていかなければいけないわけで、100日間も空腹でしかも極寒の地を何日も歩いていかなければならないと想像しただけで気絶してしまいそうです。
1つの卵を温めてヒナを育てるためにそんな努力があるとは想像もしていませんでした。
そういうことを考えれば、人間には温かい家があるし、病院もあるし、もちろんお医者さんもついているわけで、どれだけ恵まれているのだろうかと感謝するしかありませんね。
子育てに限らず、ちょっとしたことには文句も言わず、いろいろなことに頑張ってみようかなと思ったのでした。
もしも興味のある方は、リュック・ジャケ監督の映画「皇帝ペンギン」がおすすめです。
2005年制作のフランスのドキュメンタリー映画で、ものすごく詳しく皇帝ペンギンのことがわかるようになっています。
(写真は、コウテイペンギンまたは、エンペラーペンギンのものが見つかりませんでした。
代わりのペンギンの写真となりますことをご了承ください。)

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